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立版古とは…

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立版古 立版古(たてばんこ)とは?

 立版古とは、1枚の錦絵のなかに描き込まれた人や
家などの部分品を切り抜いて、糊で貼り合わせて芝居の舞台などを台紙の上に作り上げる、江戸時代の夏の遊びである。
 江戸・京・大坂の三都で盛んにおこなわれ、
でき上がった作品は、夕涼みの床几の上などで蝋燭を
ともして飾った。

 扱う題材としては、芝居の演目が圧倒的に多く、
他に歴史物語や風景・風物なども採り上げられている。

 立版古は上方でも俗称で、「組み上げ燈籠」
「切り組み燈籠」あるいは「組み上げ(絵)」とも呼ばれていた。版古は、版行・板行(はんこう)の意味で、錦絵や摺物などを指す言葉である。

↑は『妹背山婦女庭訓』山の段(吉野川)の
組み上げ絵である。

 近松半二作。明和8年(1771)1月大坂竹本座で初演された人形浄瑠璃。歌舞伎にも移され、現在でも人気が高い。
 藤原鎌足、蘇我入鹿らが活躍する王代もの。三段目の山の段は、敵対する大判事清澄と太宰後室定高の
それぞれの子久我之助と雛鳥の悲恋を描く名場面。
明治27年3月東京歌舞伎座上演時の組み上げ絵。
三枚続。浅草牧金版。

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