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五世竹本弥太夫

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本名、木谷伝治郎。天保8年4月4日生まれ。
弘化3年に三世竹本長門太夫に入門。
竹本小熊太夫、竹本長子太夫を経て、明治1年五世竹本弥太夫襲名。
堀江の大師匠と呼ばれ、稲荷座の紋下も勤めた名人であり、また人徳者であった。
明治39年10月30日没。享年70歳。


展示目録

No.1 竹本小熊太夫番付(嘉永1年9月吉日 伊丹昆陽口にて)
   *竹本小熊太夫は五世竹本弥太夫の初名。
No.2 明治二十六年度太夫・三味線顔付
   *弥太夫は長きにわたり、太夫・三味線の結社である因講の後見を勤め、
   まとめ役として重要な役割を果たした。
No.3 因講廻文(明治26年6月17日)
  *竹本義太夫の石碑修復についての因講臨時集会召集の廻文である。
   弥太夫は後見として、副後見の二世竹本越路太夫・太夫筆頭の
   八世竹本内匠太夫と共に太夫・三味線を召集している。
No.4 『猿ケ嶋敵討物語』番付(明治28年10月 稲荷座)
No.5 『猿ケ嶋敵討物語』三段目ノ切(明治28年10月稲荷座上演草稿本)
  *三段目ノ切は「五台山魔風賊窟の段」か。
   同段は弥太夫の作曲と言われている。
No.6 稽古出席記(明治38年4月吉日より同12月30日迄)
  *弥太夫が指導していた素人太夫たちの稽古出席簿。
No.7 「瓢の賑」ひさご会プログラム(年月日不明)
  *ひさご会は稲荷座を引退した後弥太夫が指導した素人浄瑠璃の会で、
   No.6の「稽古出席記」に記されている名も見える。
No.8 「為故五代目竹本弥太夫師追福会」プログラム
(明治41年11月28日 於明楽座)
No.9 「五世竹本弥太夫二十五年忌記念浄瑠璃関係遺品展観陳列目録」
(昭和5年11月14日 於堀江演舞場)
  *木谷蓬吟が父・五世竹本弥太夫の二十五年忌に催した展観。
   目録の「稽古人出席名簿」はNo.6の「稽古出席記」であろう。

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