過 去 の 展 示
園田学園女子大学近松研究所 2017年度企画展示 |
近松原作歌舞伎の浮世絵(後期) |
信州川中島合戦 「母越路 実川額十郎、長尾輝虎 嵐璃寛、女房おかつ 中村歌六」
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日本を代表する江戸時代の劇作家である近松門左衛門(1653〜1724)は、人形浄瑠璃のみならず、歌舞伎作品も多く遺している。 そして今日も「近松門左衛門作の歌舞伎」は、たびたび上演されている。 しかしながら、それらの作品は『けいせい壬生大念仏』などのように、近松がもともと歌舞伎として書いたものではなく、元来は人形浄瑠璃のために書いた作品であったのを、歌舞伎にうつして上演しているのである。 しかも、近松の原作そのままを歌舞伎にうつしたのではない。近松の人形浄瑠璃作品は、原作のまま再演されることはほとんどなく、リメイク(改作)等を施されたうえでの上演だった。だから、歌舞伎になったときも、そのリメイク作品にもとづいてのことである。 このことは、いまに始まったことではない。江戸時代からずっとそうだった。 今年度の近松研究所企画展示では、そういうことを踏まえた上で、近松の人形浄瑠璃を原作とした、江戸時代の当狂言(あたりきょうげん)をえがいた浮世絵を展示する。一昨年に初演三百年を記念して展示した『国性爺合戦』を除くと、残念ながら研究所所蔵の当該作品は極めて少ない。けれども、いずれも大判の大作である。 ご堪能いただければ幸いである。 なお展示は、前期・後期の2回に分け、それぞれ3作品ずつを展示する。 前期 5月22日〜8月25日 |
〜 展 示 目 録 ( 後 期 ) 〜
作 品 名 |
資 料 名 |
サ イ ズ |
画 家 ほか |
出 版 年 |
版元(出版者) |
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1 | けいせい反魂香 |
「女房おとく 中村松江、浮世又平 中村歌右衛門、雅楽之助 嵐璃寛」 |
大判錦絵三枚続 |
戯画堂芦ゆき画 |
文政12年(1829)9月 |
本屋清兵衛刊 |
2 | けいせい反魂香 |
附 「近松十二月 傾城反魂香 吃又平」 |
多色刷木版画一枚 |
山口草平画 食満南北監修 前田雀郎解説 |
昭和15年(1940)8月 |
大近松版画刊行会刊 |
3 | 信州川中島合戦 |
「母越路 実川額十郎、長尾輝虎 嵐璃寛、女房おかつ 中村歌六」 |
大判錦絵三枚続 |
春江斎北英画 |
天保4年(1833)3月 |
本屋清七刊 |
4 | 信州川中島合戦 |
附 「母越路 実川額十郎、 長尾輝虎 嵐璃寛、女房おかつ 中村歌六」 |
中判肉筆画三枚 |
不明 |
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5 | 信州川中島合戦 |
「山本勘助晴幸 嵐璃寛」 |
大判錦絵一枚 |
春江斎北英画 |
天保4年(1833)3月 |
本屋清七刊 |
6 | 大経師昔暦 (褄重噂菊月) |
「丈八 市川団十郎、おさん 沢村田之助、茂兵衛 尾上菊五郎」 |
大判錦絵三枚続 |
初代歌川豊国画 |
文化13年(1816)9月 |
山口屋藤兵衛刊 |
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