平成28年度 プロジェクト概要

地域に住む人々とともに地域の「良さ」を発見し、市内外かエアの殻型に情報発信できる仕組みづくりを進めていく。地域の資源の代表的なものは文化財(歴史文化遺産)と思われがちであるが、伝説や民話など、地域に潜在する資源は数知れない。ところが、当たり前の暮らしに地域資源が潜んでいるという認識が地域住民には稀薄である。このことは、行政の担当者も同様である。なにげない当たり前の生活が地域の文化を形成し、地域の人々が長い歴史の歩みの中で全身で受け継いできた。これからの社会において、当たり前の暮らしをどのように継承していけばいいのか。持続可能なまちづくりを構想するための方法を構築していかなければならない。そのために大学は地域に寄り添いながら、共に地域の資源を発見し、課題解決を目指していくことが必要である。本事業では、平成27年度に刊行した『尼崎百物語』を基礎に地域資源としての伝承のデータベースの構築をめざす。

平成27年度 活動報告

平成26年度 活動のようす

【研究概要】
 地域に住む人々とともに地域の「良 さ」を発見し、市内外からの方々に情報発信できる仕組み作りを進めていき ます。地域の資源の代表的なものは文化財(歴史文化遺産)と思われがちですが、伝説や民話など、地域に潜在する資源は数知れません。
ところが、当り前の暮らしに地域資源が潜んでいるという認識が地域住民には稀薄です。このことは、行政の担当者も同様です。なにげない当たり前の生活が地域の文化を形成し、地域の人々が長い歴史の歩みの中で全身で受け継いできました。これからの社会において、当たり前の暮らしをどのように継承していけばいいのでしょうか。持続可能なまちづくりを構想するための方策を構築していかなければなりません。そのために大学は地域に寄り添いながら、共に地域の資源を発見し、課題解決を目指していくことが必要です。本事業では、杭瀬小学校区学習センター運営会議と連携し、調査・研究した結果をもとに地域の活性化をめざします。

【平成26年度の進捗状況】
今年度の取り組みは以下のとおりです。
①7月20日(日)東アジア恠異学会第93回定例研究会
 会場:尼崎市文化財収蔵庫(尼崎市南城内10番地の2)
○尼崎市内調査(大物、深正院、文化財収蔵庫等)
○「皿屋敷伝承の諸相—尼崎をはじめとした、各地の特殊な事例が持つ意味—」
 今井秀和(大東文化大学非常勤講師・蓮花寺佛教研究所研究員)
○コメント「殖える恠異〜生物の大量発生をどう捉えたか〜」島田尚幸(東海高校・中学教員)
  尼崎市内に伝承されているお菊伝承の故地を調査し、研究協力者の今井秀和氏を招聘し、研究会を開催した。

②7月21日(月・祝 海の日) 怪異学フォーラム「海といくさの物語」
 会場:園田学園女子大学AVホール
○講演「軍記の怨霊」曾田実(四国大学教授・中世文学)
○講演「船幽霊の話」化野燐(小説家・東アジア恠異学会会員)
○トークセッション「海の幽霊と怨霊」曾田実×化野燐 司会 大江篤

③8月2日(土)人文科学とコンピュータ第103回研究会
 会場 兵庫県立歴史博物館(姫路市本町68)
○「地域の伝説・伝承データベースの作成と活用の可能性~尼崎を事例に~」大江篤・久禮旦雄・久留島元

④7月25日(月)26日(火) くいせ探検隊
 会場:尼崎市立杭瀬小学校(尼崎市杭瀬北新町2-6-1)
 杭瀬小学校の児童と学生が、街あるきをし、地域資源の発見のためのワークショップを実施しました。なお、この取り組みは、阪神南県民センター「大学生による都市型ツーリズム推進支援事業」により、人間健康学部人間看護学科地域看護学領域、人間教育学部児童教育学科の学生が参加しています。

【今後の課題】
 阪神南県民センター「大学生による都市型ツーリズム推進支援事業」において、尼崎市民祭り、けやき祭等に参加し、杭瀬小学校区を中心とする地域の地域資源マップを作成する予定です。また、伝説・伝承データベースについては、史料調査を継続するとともに、尼崎市政100周年を迎える平成28年度の完成を目指し、『尼崎百物語(仮)』の出版を目指します。その際、書籍に掲載するイラストを公募し、コンテストを開催します。