プロジェクト概要

 本研究の目的は,国の施策である平成32年までの1人一台のタブレット端末導入に向けた足がかりとなるように、授業実践を積み重ね、タブレット端末導入の普及を目指すことである。平成28年度は。尼崎市立の中学校1校をモデル校とする。現在、尼崎市立の中学校のICT環境はほとんど整備されておらず、普通教室に大型モニタや実物投影機も配置されていない。そこで、尼崎市立教育総合センター等と協働して、モデル校を設定、昨年度までに整備したタブレット端末の機器類のほかに、新たにプロジェクタを導入して、生徒の授業の関心・意欲・態度を向上させる実践を行い、普及を目指したリーフレットを作成する。

平成27年度 活動報告

平成26年度 活動のようす

1人一台タブレット端末実現に向けたICT活用尼崎市モデルの作成
◆研究報告会を開きました。
 名和小学校の教師による、タブレットを活用した授業実践の取り組みについての発表・報告がありました。報告会には、本学堀田博史教授をはじめ、尼崎市立教育総合センターや小学校の教職員が集まり、意見交換しました。

◆タブレットを活用した授業を公開しました。
 尼崎市立名和小学校では、全学年を通して、さまざまな授業の中でタブレットを活用しています。その取り組みのようすを公開しました。公開授業には、大学教員や尼崎市立教育総合センター職員、本学の学生が見学に訪れました。

◆2年目の挑戦!
タブレット端末の活用でよりわかりやすい授業の実現に向けて 「かけ算」の単元では,生活場面から乗法九九を見つけ,求めることを通して,九九の理解を深めるとともに,タブレット端末を使用して学習することで,思考の共有化を図ることを目的としています。このように,「授業のねらい」と「タブレット端末活用のねらい」の両方が明確になることで,わかりやすい授業の実現にタブレット端末がどの程度効果的であったかを振り返ることができます。
 また,ネット上に悪口を書き込むいじめについて考える授業では,タブレット端末からWeb上のコンテンツに接続して,その内容を大型モニターに投影する手軽な活用も行われています。

◆授業でのタブレット端末の活用について,教師が感じた内容をまとめました。
 a. パソコンと異なり,タブレット端末は児童側に立って操作が可能である
 b. 拡大縮小の操作では,より分かりやすく快適に閲覧できる
 c. 平面から立体に,よりイメージ化が図れる
 d. 書くことが苦手な児童も展開図をつくることができた
 e. 他のグループとの比較で思考を深めることができた
 f. 児童の「もっとやりたい」という意欲が向上した